Philosophy


Charioの設計理念

ものづくりを通して音楽に触れる歓びを提供するには、楽器を作るか、オーディオシステムを作るか、このふたつの方法があります。

優秀な楽器製造者は、楽器から発生した振動をいかに長く響かせるか、という秘密を知っています。
いわゆる“レゾナンス”(響き)と呼んでいるものです。
人間の耳が感じる音は、発音時のインパクトに加え、その音のエネルギーが徐々に消滅していく様の総体であり、その響きが調和していればいるほど人は心地よいと感じます。
マイクロフォンを通して収録された音の総体が電子信号に置き換えられてスピーカーを揺さぶる時、スピーカーデザインでは余計な響きを付加することを極力避けなくてはなりません。
当然ながら、スピーカーの目的は、録音時の音(音響)を忠実に再現することだからです。
より響かせるために苦心する楽器製作者と、レゾナンスをなくすために試行錯誤するスピーカーエンジニア。歓びを提供するという同じ方向を向きながら、音へのアプローチは対局的です。

オーディオシステムの設計では、その基軸を「情緒/感性」におくか、「数値/スペック」に頼るか、どちら側かと聞かれることがあります。
しかし、これらは二律背反的なものではなく、設計対象の異なる側面であり、どちらかひとつを選択すべきものではありません。

21世紀を迎え、現代の素材技術は異素材を融合し様々なソリューションを提供しています。
しかしわたしたちCharioは自然の木材を使うことにこだわり続けています。
現代の電子技術はシンセサイザーなど仮想楽器の大幅な進化をもたらしました。それなのに、なぜヴァイオリンにはパネヴェッジョの赤モミが一番であることに変わりはないのか。
現代の機械技術は物体をいとも簡単にモデリングすることを可能にしました。
それなのに、なぜアーティストたちはいまだに自分の手を使って自然の木を彫ることを選ぶのか。

素材はものづくりの根幹です。
人間の感性に寄り添い、暮らしに自然に溶け込む素材を厳選することはとても大切なことです。

わたしたちCharioは、感性と数値の両面から真摯に研究を重ね、音楽に触れる歓びを提供したいと考えています。


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